日本は過去において、このB型肝炎が猛威をふるった時期があります。それは、昭和の高度成長期にあたる時期で、集団予防接種が全国の小中学校で行われていた時期でした。当時こうした医療機関では、注射針を介したウイルスの感染は予想されておらず、ツベルクリン注射の反応検査やさまざまな予防接種の注射により、思いも寄らぬ感染が広まりました。

ベビー肝炎ウイルスに関して言えば、感染したとしても全員が発症するとは限らず、気がつかないうちに自分がウイルスを体内には保有するキャリアとなっていた事を、二次感染によって知るということもあったのです。特に女性の場合は、妊娠し出産するという営みがあり、出産時の母子感染によって図らずも生まれたばかりの子さんに感染してしまうという事例も発生しました。当時、この予防接種の注射針が原因で、感染した感染者は推定で40万人以上とも言われ、厚生省は迅速な対応に迫られることになります。もちろん全国で訴訟が起き、正式な国家賠償が行われたのです。

この訴訟はもちろん現在も有効で、集団予防接種が始まった昭和32年から昭和63年1月27日までの間に、こうした予防接種を行い、B型肝炎に感染した事が分った場合、給付金が下りる可能性があります。ただし、この給付金を正式に受け取る場合には、国を相手とする国家賠償請求訴訟を裁判所で提起する手続きを行い、国との間で和解等を行う必要があることだけは理解しておきましょう。

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